読書記録『あばばばば』

こんばんは、ねこめです。第十回目は芥川龍之介の『あばばばば』です。

海軍学校の教師である保吉が、学校の往復のついでに或るタバコ屋へと度々通う物語です。タバコ屋の主人やお上さんとのやりとりに、思わずほっこりします。

或る日、学校の帰りがけに保吉はココアを買いに行くシーンがあるのですが、Van Houtenの在庫があるかどうか確かめるためだけに嘘っぱちを言っていて、内心悪魔が宿ってしまう彼の気持ちがわたしもわかるので、何だか愉しくなりました(悪い顔)。

「実は、この Fry のココアの中には時々虫が湧いてゐるんだが、――」
 保吉は真面目に話しかけた。しかし実際虫の湧いたココアに出合つた覚えのあるわけではない。唯何でもかう云ひさへすれば、Van Houten の有無うむは確かめさせる上に効能のあることを信じたからである。
「それもずゐぶん大きいやつがあるもんだからね。丁度この小指位ある、……」
 女はいささか驚いたやうに勘定台の上へ半身をのばした。
「そつちにもまだありやしないかい? ああ、その後ろの戸棚の中にも。」
「赤いのばかりです。此処にあるのも。」
「ぢやこつちには?」

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実はこのお話、あまりに気になるタイトルだったので、以前から読んでみたいと思っていました。みなさんはタイトルが何を意味するかわかりますか?
読みながら「なるほど~!」と、感じてもらいたいので、敢えてここでは触れません。気になる方は是非読んでみてください。

青空文庫より『あばばばば』芥川龍之介
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