読書記録『かいじん二十めんそう』

こんばんは、ねこめです。第十四回目は江戸川乱歩の『かいじん二十めんそう』です。今日は江戸川乱歩の誕生日なので彼の作品を選びました。

この『かいじん二十めんそう』は二篇あって、講談社の「たのしい一年生」や「たのしい二年生」に掲載されていたもののようです。どちらも読みましたので両方とも紹介します!

まず初出が1959(昭和34)年11月「たのしい一年生」講談社 の方の『かいじん二十めんそう』について。
こちらは、しょうねんたんていだんのぽけっと小ぞうを中心に物語が展開されます。彼は小学四年生ですが、ようちえんのせいとくらい小柄で、ぽけっとにはいりそうだからそういう呼び名がついたらしいです。

彼は、かいじん二十めんそうの怪しい取引を目撃し、好奇心なのか正義感なのか、はたまた使命感なのかわかりませんが、小学四年生とは思えないほど(だからこそ?)、どんどん危ない事に首を突っ込んでいきます。怖いもの知らずって、怖いですね!

足おとのしないようにかけだして、もんのそとへでてみると、大がたのじどうしゃがとまっていました。
 じどうしゃのうしろの、にもつをいれるとらんくのふたがうまくひらきました。ぽけっと小ぞうは、いきなり、その中へもぐりこんで、もとのとおりにふたをしめました。
 まもなく、くろめがねのおとこが、女の子をつれて、じどうしゃにのると、そのまま、どこかへはしりだしました。
 あの女の子は、いったいだれなのでしょう。ひるまみたのは、ほんとうのらいおんだったのでしょうか。そして、とらんくにかくれたぽけっと小ぞうは、これからなにをするのでしょうか。

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小柄な体格を利用した鮮やかなな潜伏でしょう?読んでいるこちらとしては、ハラハラしっぱなしです。終盤に近づくにつれて、他のしょうねんたんていだんの仲間や、警察も一緒になって、かいじん二十めんそうを追い込んでいきます。彼らの活躍に乞うご期待!

もう一篇は、初出が1959(昭和34)年10月「たのしい二年生」講談社 の方の『かいじん二十めんそう』。こちらも、少年たんていだんVSかいじん二十めんそうの物語です。
或る日、まつなみ小学校のこうていにヘリコプターがやって来て、金色のおめんを大量にばらまくシーンから始まります。それを拾った生徒のひとりである石村兄妹のお父さんが蒐集している絵が狙われます。

石村くんのおとうさんは、えがすきで、りっぱなえをたくさんあつめていました。
 二十めんそうは、それをぬすみに来るというのです。
 石村さんは、すぐ、めいたんていのあけち先生にでんわをかけました。けれども、あけちたんていはるすで、少年名たんていの小林こばやしくんがやって来ることになりました。

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あけち先生ーーーー!!留守かぁ。そうだよね(察し)。こちらの話の中心人物は、少年たんていだんのだんちょうである小学五年生の小林くんです。ポケット小ぞうも大活躍するので、ぜひ彼の勇姿を見届けてあげて下さい。

二篇を読んで思ったのは、初出の掲載媒体に合わせて漢字を使用している箇所が異なるということです。「たのしい一年生」の掲載ではひらがなだった単語が「たのしい二年生」では漢字になっているのを見つけては、間違い探しのように楽しんで読んでいました。もちろん物語も少年心をくすぐるワクワクドキドキが詰まっています。是非童心に帰ったつもりで読んでみるのはいかがでしょうか。

青空文庫より『かいじん二十めんそう』江戸川乱歩
初出:「たのしい一年生」講談社
   1959(昭和34)年11月~1960(昭和35)年3月
   「たのしい二年生」講談社
   1960(昭和35)年4月~1960(昭和35)年12月
https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/57226_58906.html
初出:「たのしい二年生」講談社
   1959(昭和34)年10月~1960(昭和35)年3月
https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/57227_58852.html