読書記録『白』

こんばんは、ねこめです。第十九回目は芥川龍之介の『白』です。
今日は犬の日らしいので、犬が主人公の物語を選びました。『白』というタイトルはその主人公犬の名前でもあります。

或る日のこと、白はお隣の黒くん(犬)が犬殺しに捕まっているのを見かけるのですが、臆病風に吹かれて彼を見捨ててしまいます。その場から逃げ去り、家に戻ると自分の身に不思議なことが起こっていたのです。

 白は急に背中の毛が逆立さかだつように感じました。まっ黒! そんなはずはありません。白はまだ子犬の時から、牛乳ぎゅうにゅうのように白かったのですから。しかし今前足を見ると、いや、――前足ばかりではありません。胸も、腹も、後足あとあしも、すらりと上品にびた尻尾しっぽも、みんな鍋底なべそこのようにまっ黒なのです。まっ黒! まっ黒!

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なんと、白は「黒」になってしまい、飼い主のお嬢さんや坊ちゃんに自分と分かってもらえず、さらには狂犬扱いをされてしまいます。

お隣の黒くんを助けることができなかった、助ける勇気すら出せなかったことに、ひどく後悔した気持ちや心が、白の姿をそんな風に変えてしまったのかもしれません。

それから白は、或ることを続けていき、最終的に元の姿に戻ることができます。白は一体何をしたのでしょう?

とても読みやすく、心温まる短編小説なので、子どもへの読み聞かせにもおすすめのお話です。興味のある方は是非読んでみてください。

青空文庫より『白』芥川龍之介
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