2019-10

読書記録

読書記録『堕落論』

こんばんは、ねこめです。第九回目は坂口安吾の『堕落論』です。 第二次世界大戦の戦時中、戦後の世相を斬る本作。当時の政治や思想を垣間見ることができ、その中での「堕落」について語られています。 あの偉大な破壊の下では、運命はあった...
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読書記録『後世』

こんばんは、ねこめです。第八回目は芥川龍之介の『後世』です。 短いエッセイですが、作家としての憂いと祈りを感じました。 今日の私の眼は、唯今日の私の眼であつて、決して明日の私の眼ではない。 言われてみると、絶対的で普遍的...
読書記録

読書記録『歯車』

こんばんは、ねこめです。第七回目は芥川龍之介の『歯車』です。 遺稿の一つで、晩年に書かれた本作。最初から最後まで病的な描写が続き、読み終わった直後には「嗚呼わたしはもう死ぬのか」という気持ちになります。 実際わたしも精神的に非...
小説

『トネリコの魔女』序章 新月の夜の夢 001 真夜中の森

 それは奇妙な夜だった。太陽を喰らった月が大きな一ツ目をギラリと光らせ、こちらを見下ろしている。生暖かい風がぬるりと通り行く暗い森の中——淡く翡翠色に光る大きな木の上に、ひとりの少女が立っていた。薄手のミニドレスにフリンジ付きの肩...
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読書記録『押絵と旅する男』

こんばんは、ねこめです。第六回目は江戸川乱歩の『押絵と旅する男』です。 個人的にとても好きなお話です。汽車の中で奇妙な男と奇妙な絵に出会うのですが、まるで自分の眼前の出来事のようにも思えるし、夢の中での出来事だったのかもしれないとも...
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読書記録『かめれおん日記』

こんばんは、ねこめです。第五回目は中島敦の『かめれおん日記』です。 タイトル通り、かめれおんの飼育日記……かと思いきや、実はそんなに多く触れられている訳ではないです。(飼っていたのはわずか五日間) 博物教師の主人公が、生徒の一...
小説

『トネリコの魔女』序章 新月の夜の夢 000

 目の前の凡すべてを愛しなさい 幸福を得る為に 絶望を識しる為に 貴方あなたは生かされた  ——その言葉は、手にした本の最初のページに綴られていた。 夜色に染め上げられた革張りの表紙の上には金箔の装飾が施されており、月や星、...
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読書記録『黒猫』

こんばんは、ねこめです。第四回目の本日はエドガー・アラン・ポーの命日という事で、彼の作品の中から『黒猫』を読みました。 色んな意味で、怖いというか、ゾッとする恐ろしさを感じる作品です。自分の中にも、次のような心持が少なからずあるので...
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読書記録『黒手組』

こんばんは、ねこめです。第三回目は、江戸川乱歩の『黒手組』です。 明智小五郎がとある事件を解決する物語です。「(上)顕あらわれたる事実」の冒頭に、彼の解いた暗号文が掲示されています。 上記はある葉書の文面なのですが、ど...
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読書記録『人間失格』

こんばんは、ねこめです。第ニ回目は、太宰治の『人間失格』です。 次の書き出しから始まる「第一の手記」はとても有名ですよね。 恥の多い生涯を送って来ました。 手記の主である葉蔵の幼少期から晩年まで、その歪み狂った生き様を覗...